こんにちは、しらうめねずです。
この記事では、着物での雨の日の対策についてまとめています。
- 着物での雨対策を知りたい
導入 ~雨の日も着物を着られる?

ここのところ雨の日が続きますねえ

今度着物を着ておでかけするつもりなのに・・・!
雨降ったらどうしよう・・・

ちゃんと雨対策すれば、雨の時でも着物は着られますよ

着物用の雨具もあるんだよね?

そのとおり!あると安心ですね。
でも専用のが無くても出来る対策もあるので、そちらもご紹介していきます!
着物で雨対策が必要なワケ

そもそも、着物に雨はNGって聞くけどどうしてなの?

着物でよく使われる絹が水に弱いからですね!
シミが出来る
着物が濡れると濡れたところにシミが出来てしまいます。
場合によっては染料がにじんでしまって、裏移りしてしまうことも・・・。
縮む
絹は水に濡れると縮みやすい性質があります。
少しならともかく、びしょ濡れになると縮んでしまい、サイズが変わったり袋になってしまうことがあります。
袋になるとは、表地と裏地のつり合いが取れずにたるんでしまっていることです。
風合いが悪くなる
絹が濡れた状態で擦れると毛羽立ってごわごわして肌触りが悪くなります。
見た目も少し白っぽくなり、風合いが変わってしまいます。
泥はね等で汚れても簡単に洗えない
雨の時に泥はねで裾が汚れてしまうことは洋服和服問わずよくあると思います。
絹ですと容易に洗濯ができず、汚れを落とすのに苦労します。
着物の対策

絹がだめって話なら、絹以外ならいいってことじゃない?

その通りで、対策はざっくり絹を濡らさないように絹以外のものでカバーする感じになります、
雨ゴートを着る
着物用のレインコートがあり、雨ゴートと呼ばれます。
上下別れている二部式 |
素材は濡れても問題が無くお手入れの簡単なポリエステルで作られていることが多いです。
通常の着物用コートとは異なり、裾まですっぽり収まる長さがあるため着物を水濡れや泥はねから守ってくれます。
裾までしっかり収める必要があるので、サイズ選びは重要です。
しっかりとサイズを測って選びましょう。
二部式のものですと、下は巻きスカート型になっているので、巻く位置である程度長さを調節することが出来ます。

でもこれ、「今は降ってないけど雨降りそうかも」って時に、持ち歩くの嵩張って大変じゃない?

そういう時こんなのはどう?
このように巻きスカートの部分だけのものもあります。
強くない雨なら傘とこれだけでも十分です。

二部式の下の部分だけ使うのもアリですね!

これなら荷物も少なくて済むね
撥水加工をする
着物自体に撥水加工することも出来ます。
こちらはお店に送って撥水加工が出来るサービスです。
水をはじき、汚れが付きづらくついても落としやすいようになります。
過信は禁物ですが、汚したくない大切な着物に加工を施しておくと安心ですね。

仕立てる時にオプションで撥水加工してもらえるところも多いので、チェックしてみるといいと思います。
また、このように自分でできるスプレーもあります。
自分で必要な箇所にスプレーすることが出来ますので、汚れがちな裾や胸元にだけつけたり、バッグなど小物類にもつけることが出来ます。

ササっと防水対策したいときにおススメ!
ポリ・木綿の着物を着る
ポリエステルや木綿の着物は自宅でも洗濯することが出来ますので、万が一汚れがついても洗うことが出来ます。
よほどこの着物が着たい!ということでなければ、雨の日はこういった洗える着物を選ぶのが無難です。
裾を短めに着付ける
これはどの着物でも、雨ゴートを着る時でも共通ですが、雨の日は裾を短めに着付けるとよいでしょう。
通常、着物の裾は足の甲に当たるぐらいが良いとされていますが、長いと泥はねで汚れるリスクが高まります。
短くすればするほどリスクは低くなりますので、少し短めに着付けることを意識してみてください。
足元の対策

着物の対策はわかったけど、足元はどうしたらいいのかな?
雨に草履はよくないって聞いたことあるけど
通常、草履の底にはすげ穴があり、そこから水がしみこんで足袋を濡らしてしまうことがあります。
そのため、基本的に雨の日に草履はNGです。

なので足元は足元でまた対策が必要になります
雨用の草履・草履カバーを使う
草履の底のすげ穴の存在が雨がNGになる原因ですので、そこを無くすか覆ってしまいましょう。
このように雨用の草履が存在します。
底にすげ穴が無く滑り止めがついており、つま先には泥はねから守るカバーがついています。
水がしみてくる心配もなく、泥はねによって足袋が汚れることも防げます。

専用の草履を用意するのかあ・・・
手持ちの草履を履くことはできないの?

そういう時は草履に被せるカバーもありますよ!
こちらは「おとも」と呼ばれる透明の草履カバーです。
通常の草履に被せて使い、底とつま先を覆うことで雨用草履と同様すげ穴からのしみこみとつま先を守ります。

小さくたためるので、雨が降りそうな時にカバンに忍ばせておくと安心です。
レインブーツを履く
雨用草履やカバーを使っても、それほど高いところまでは守れませんので強い雨だと足袋が汚れてしまう可能性があります。
完全に雨から足元を守るなら、レインブーツを履くのも手です。

着物に合わせても違和感のないおしゃれなレインブーツも多くあります

和洋折衷コーデに抵抗が無かったら、イイね!
カフェぞうりを履く
菱屋カレンブロッソさんのカフェぞうりには、一部モデルを除いてすげ穴が無く水がしみてくることがありません。

そのため、カフェぞうりは雨用の草履ではありませんが、雨の時でも履くことが出来ます。

つま先のカバーは無いので防御力は低いですが、少しの雨くらいならこれで十分です

小雨の時や雨が降るかも?くらいの時にいいのね!
雨下駄・爪皮を使う
浮世絵なんかで、雨や雪の時に二枚歯の下駄を履いて、つま先にカバーがかかっているのを見たことがありませんか?
あのカバーは爪皮(つまかわ)といって、雨用草履や草履カバーのつま先が覆われているように、つま先を守ってくれるカバーです。
ゴムがついており、二枚歯下駄の歯の部分にひっかけて使います。

粋でおしゃれね~!

二枚歯下駄なので難易度は高いですが、粋に決めたい方は是非挑戦してみてください!
まとめ
- 着物に雨対策が必要
- 絹は水に弱く、シミが出来たり縮んだり風合いが悪くなる。
- 手軽に洗うことも出来ない。
- 着物の対策
- 雨ゴートを着る
- 撥水加工をする
- 洗えるポリ・木綿の着物を着る
- 裾は短めに着付ける
- 足元の対策
- 雨用草履・草履カバーを使う
- レインブーツを履く
- 少しの雨ならカフェぞうりでもOK
- 雨下駄・爪皮を使う

雨の状況、手持ち、予算、コーディネートに合わせて対策を組み合わせてくださいね

雨の日しかできないおしゃれもいいかも!
おわり
以上、着物の雨の日対策でした。
着物はお手入れの都合上、どうしても洋服より雨の日のハードルがグンと上がってしまいます。
それでも着物を着る必要のある用事の時もありますし、着物を着たいんだ!って時もありますよね。
きちんと対策すれば雨の日でも問題なく着ることが出来ますので、雨だから・・・と着物をあきらめず、雨の日もおしゃれを楽しんでくださいね!