アンティーク着物専用の袖丈長め単衣替え袖を作る

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こんにちは、しらうめねずです。

この記事では、楊柳の生地でアンティーク着物のために作った、袖丈長めの単衣仕立ての替え袖の制作過程をご紹介しています。

この記事はこんな人におススメ
  • 合う長襦袢が無くて困っている
  • 自分で替え袖を作りたい
  • 袖丈が長い替え袖が欲しい
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袖丈の長いアンティーク着物のための替え袖を作る

最近、素敵なアンティーク着物を購入しました。

単衣の着物で、写真からも分かる通り袖丈がかなり長めです。

この着物に合う長襦袢がありませんので、この着物専用の替え袖を作っていきます。

しらうめねず
しらうめねず

私は持っている着物のサイズがバラバラなので、アンティークのものは専用の替え袖を作って縫い付けることが多いです。

専用の替え袖は作る手間こそかかりますが、一度作って縫い付けてしまえば長襦袢の問題に煩わされることがなくなって後がとても楽になり、着やすくなります。

しらうめねず
しらうめねず

この着物は夏物なので単衣仕立てで作っていきます。

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必要材料

  • 布(お好きな布を。薄手のものが良い。)
  • ミシン糸、手縫い糸
  • アイロン
  • ミシン(大変だけどなくても手縫いでも作れます)
  • ハサミ、定規など小物類
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作成手順の図

作成手順

採寸する

着物に合わせて替え袖を作るので、まずは着物のサイズを測ります。

必要なのは袖幅袖丈

着物の袖幅と袖丈を測ります。

作る替え袖のサイズは、着物のサイズのそれぞれ-0,5㎝にします。

今回作る替え袖は、袖幅30.5㎝、袖丈67.5㎝で作ることにしました。

布を準備

今回使う生地はこちらの楊柳のプリント生地です。

110㎝×2mで319円だった。激安。

昔在庫処分で安く買えたのを放置していて、楊柳なら涼しげでちょうどいいかもと思い今回使いました。

こちらのお店で購入しました。

安く大きい生地が買えるのでよく使わせていただいてます。

この布をカットします。

外表で折り、アイロンで綺麗に伸してから斬ると、ハサミを入れる長さが半分になりますしこのあと半分に折るので手間も省けます。

今回、横幅に両側3㎝ずつ、計6㎝の縫い代をとり、縦幅には片側5㎝ずつ、計10㎝の縫い代をとりました。

しらうめねず
しらうめねず

縫い代は自分が作りやすい幅で調整してOKです。

私は大きい方がやりやすいので多めにとってます。

縦145㎝、横36.5㎝

これを2枚用意します。

外表で縦に半分に折り下を縫う

まずは袖の裾に当たる部分を縫っていきます。

外表で縦に半分に折った状態で下側(裾側)を横にまっすぐ縫っていきます。

縫うところに印をつけて待ち針を打ち、布がずれないように固定
まっすぐ縫う

今回2㎝測ってとりましたが、ここの幅は、この後裏返して縫う時の幅より小さくなりさえすれば、ちゃんと測らなくても大丈夫です。

袖丈の長さはこの後裏返して縫うときに決まります。

裏返して袖山から作りたい袖丈の長さの所で縫う

裏返したら、袖山から作りたい袖丈の長さの所に線をひきます。

今回は67,5㎝です。

チャコペン等で線をひいとくと縫う時楽

ここのラインをまっすぐ縫っていきます。

縫えたら縫い目の所で折ります。

アイロンでしっかり押さえておきます。

しらうめねず
しらうめねず

ちょっと面倒だけどアイロンがけ大事!

両端を折り返して縫い袖幅を決める

次は横の部分を縫い袖幅を決めていきます。

両端を三つ折りで折り返します。

今回最初1㎝→2折り目2㎝で折り目をとっています。(合計片側3㎝

しらうめねず
しらうめねず

折り目が大きめの方が折りやすいです!

最初1㎝で折る
折った状態でさらに2㎝折る
しらうめねず
しらうめねず

都度アイロンをしっかりかけて折り目を作ります

縫っているときに開いてこないよう待ち針で留めます。

下の先ほど袋縫いしたところが、左右で互い違いにならないように気を付けましょう

ここは厚くなってずれやすいのでアイロンは念入りに!

折ったところの端を一周ぐるりと縫っていきます。

なるべくギリギリが良い

両側とも縫えたら袖の形が出来ました。

仕上げにアイロンをかけます。

特に袖山の部分は折り目がつくようにしっかりとかけます

しらうめねず
しらうめねず

後で着物に縫い付ける時に折り目が必要になります!

袖口を縫い留める

長襦袢の袖は袖口が開いてしまわないように1か所だけ縫い留められています。

以前、スカラップの替え袖を作ったときに、き楽っくの替え袖の縫い留め位置を測ってみたら袖山から24,5㎝でしたので、今回も24,5㎝で縫い留めていきます。

本来、閂止めという和裁の手法でやるのですが、「縫い留まっていれば大丈夫だろう」精神で普通にぐるぐる巻きつけるように縫いました。

内側から刺して玉止めは隠す。2周しました。

これで替え袖本体は完成です!

着物の袖に縫い付ける

今回は専用の替え袖として作ったので、着物の袖に直接縫い付けます。

着物、作った替え袖をそれぞれ裏返して、替え袖を着物の袖に被せます。

袖付けの縫い代の部分に被せて留めていきます。

袷の場合は裏地があるので、袖付けのギリギリのところに留めればOKです。

まずは中心から合わせます。

着物の袖山と替え袖の袖山の折り目がぴったり合うように合わせ、待ち針で留めます。

折り目をしっかりつけておく必要がある

左右もそれぞれ合わせて留めます。

袖付けの部分まででOKです。

あまりギリギリすぎても振りからはみ出ししまいますし、内側過ぎると袖口側がはみ出してしまいます。

留める位置は替え袖のサイズや自分の好みに合わせて調整してください。

待ち針で固定出来たら手縫いで縫い付けていきます。

表地まで縫ってしまわないように確認しながら、縫い代の部分だけ掬うように縫っていきます。

縫い目は荒くてOKです。

表地に出ちゃってたとか、着物まで針が通ってなくて縫い付けられてなかったってことが良くあるので、確認しながら慎重に縫っていってください。

しらうめねず
しらうめねず

袷の時は裏地だけ掬うようにしてください。単衣より縫いやすいです。

縫い始め・縫い終わりの部分は、振りの部分から見える可能性があります。

そのため一針返し縫いをして、裏で玉止めをして隠します

着物に直接縫い付ける過程はコチラの記事でも紹介しています。

完成

両袖とも縫い付け終わったら裏返して完成です。

補足:袖口からはみ出てしまった時の対処法

採寸をしっかりして作ったつもりでも、縫っているうちにずれたりして袖幅が長すぎてしまった・・・なんてこともあります。

そうなると袖口からはみ出してしまうことに。

イメージ図

せっかく作ったのに、作り直しだ・・・

などと悲観することはありません!

ちょっとつまんで縫ってしまえば誤魔化すことが出来ます。

着物の袖をめくって替え袖の袖山の部分を広げます。

どこでもいいので、袖山の線と垂直に布を少しつまみます。

いっぱいつまむとそれだけ短くなる

どちらか片側に倒し、待ち針で固定します

この折ったところを波縫いで縫っていけば、袖幅が少し短くなります。

下の方まで縫わなくても、袖口からはみ出るのを阻止したいだけなので少しだけ縫えばOKです!

がっつり透ける夏物でもない限り外から見て分かりません。

しらうめねず
しらうめねず

いざ縫い付けたら袖口からはみ出ちゃった…というときにお試しください!

おわり

今までも2回替え袖づくりの記事を書きましたが、今回は「単衣仕立てで袖丈長めの専用替え袖Ver.」をご紹介しました。

基本的な作り方は単衣仕立てか無双風仕立てかの違いくらいであとは同じです。

最初の採寸をしっかりすれば、自分の着物に合わせたサイズで作れますので、着物に合う替え袖が無くて困っているという方は是非手作りも検討してみてください!

しらうめねず
しらうめねず

手間かかるけど難しくはないです!

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